熊本デザイン専門学校

ごあいさつ

「スマートフォン」と「Tカード」

内藤謙一
熊本デザイン専門学校 学校長 内藤 謙一

 皆さんは、こんな質問をされたらどう答えますか?

 「日本のデザイン製品の中で好きなものを1つ選び、その理由を挙げてください」。 さあ、どう答えますか。 私は好きなデザインの例として〝Tカード(TSUTAYAのカード)〞を挙げます。 カードの表面には文字が一切表記されず青と黄の2色によるシンプルなTがデザインされているあのカードです。 私の評価理由はデザインとしての機能性が優れていることです。皆さんの財布の中には何枚ものカードがあるはずです。 シンプルな青と黄のTカードは数多くのカードの中でもすぐに見つかります。 どんなに美しくカッコ良いデザインよりも、一見すると工夫が無いように見えるシンプルなデザインに込められた機能美。 これにはアップル社製品のデザインコンセプトに通じるものを感じます。 このカードをデザインしたのはユニクロやセブンイレブンなど多くのデザイン開発を手掛け日本で最も活躍するデザイナーの1人、 佐藤可士和氏です。彼の名前をネット検索してみてください。皆さんが日常生活で利用している製品が多いのに驚くはずです。

 デザイナーになりたい、 デザインを仕事にしたい。 そんな夢を持つ学生諸君は熊本デザイン専門学校のオープンキャンパスに一度足を運んでみてください。 経験豊富な教職員や現役デザイナーが教鞭を取っていることが判るはずです。 デザイナーのための勉強は一見遠回りにも見えても基礎を徹底的に学ぶことが早道です。 前述のダグラス氏も佐藤氏も地道なデザイン基礎勉強を重ねたからこそ今の活躍があるのです。ご存じのように世界的な半導体メーカーTSMCが2024年秋に熊本県菊陽町で操業を開始します。日本のシリコンバレーを目指す熊本には産業界に広く追い風が吹き始めています。

本校はこの風をキャッチして、新しい発想で新しいデザインを創造する若いデザイナーを育てていきます。

熊本デザイン専門学校 学校長 内藤 謙一